亡き人の笑顔おぼろに彼岸花
修行僧さんの句。
彼岸花（曼珠沙華）が、とにかく好きです。
本当にお墓参りに行く道に必ず咲いている。
好きな花だから、曼珠沙華の句をいろいろ
作りたいと思うのに、なかなか満足できる句が
できません。好きなのに。それとも好きだから？
こんな風にさりげなく彼岸花が出てくるのは
いいですね。（安寿）
■選外佳作■
下心無く送らるる窓に雨
彼は急いでいるつもりはないのかもしれない。
でもこの車、ずいぶん速く走っているように感じる。
家に着くまで、残された時間は、あと少し。（あづさ）
何か話すことがもっとあったはずなのに。
でも、何も話せないで、ただ彼と私が乗って
いるこの車内の空気に、体を浸している。
とりとめない話をしているうちにさっさと
着いてしまうのも嫌だけど、何もしないでも
やはり時間は過ぎていく。（安寿）
機を降りて夜の空港ゆ足早に
飛行機で出張から帰った夜。同行した単身赴任の
駐在員が、そんな感じでした。
独身の人と、単身赴任と、どちらがよけいに
淋しいものでしょうか？（吐裸）
大勢の家族に取り囲まれているようなときでも、
ふと寂しさを感じるような状況、また、そんな立場の
人もいますね。また、一人暮らしをしている人の
部屋は、観てもいないのに常にテレビの電源が
入っていたりします。（安寿）
■選句後到着句■
画面見つメール送りて人を恋う（若翁）
送信前に何度も読み返して、そのたびに
気持ちが何重にもメールの中に仕込まれる。
私もいつか、恋愛の句が作れるようになったら
いいのですが。（安寿）
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「筑波の邪道」
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