私立探偵今尾行中
お母さんが「やれやれ」とか言いながら拭き掃除
してる傍らで、子供は虫眼鏡片手に蟻を追跡して
いる・・・。尾行を付けられている奥さんが、
そうとも知らずにのんきにお掃除なんかしている、
というふうにも取れるでしょうか。（あづさ）
この句に続けていったいどんな句が寄せられるか、
非常に楽しみ。漢字ばかりなのはわざと？（安寿）
■選外佳作■
蟻を見る母を見つめる赤子の目
視線の連環。ところで蟻には人間がどんなふうに
見えているのでしょう。（ひねもす）
蟻を見る子どもの顔もまた、面白いものです。
嗅覚を頼りに動く蟻の目が、どんな見え方をする
のかはわかりませんが、こちらから手出ししない限り
人間なんか相手にしていられないようです。（安寿）
消せるものなら我が来し方も
蟻も大変、人も大変。（良士）
消されないうちにごちそうを運び出さねばならない
蟻。そして、忘れてしまいたいことに限って、つい
思いだしてしまう人。（安寿）
ぬぐふ額にも差す大西日
拭き掃除のためか、大西日のためか、
額には浮ぶ汗。
つい昨日のような、夏の光景。（吐裸）
さりげなく季語が使われていますね。
顔面を覆う西日には、息苦しささえ感じます。
存分に汗を含ませ脱ぐシャツの
袖で押さえる髪の生え際（安寿）
縁より望む遠き緑陰
ありとともに、勤勉を誇りつつ、
やはり視線は涼を求めて。（吐裸）
夏シリーズ第二弾！？
真昼間は木陰のありしそのあとに
夜も更けてよりそっと佇む（安寿）
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「筑波の邪道」
ｎ次元空間